金融ADR

今回は前回に引き続き、投資助言・代理業登録後の手続についてです。
前回は、供託手続について御説明申し上げましたが、
今回は、業務をスタートさせる上で対応しなければならない金融ADR制度についてです。

平成22年10月1日よりスタートした金融ADR制度(金融分野における裁判外紛争解決制度)

制度の趣旨としては、中立性・実効性・専門性の確保のため紛争解決機関を行政庁が指定・監督し、
迅速・簡便に、業者と利用者との紛争、トラブルの解決・処理を行う制度になります。
※紛争解決機関が指定されない段階では、金融機関自身に苦情処理・紛争解決への取組みを求め、
 利用者保護の充実を図ります。
 

投資助言・代理業者の場合、以下のどちらかによる方法で対応をいたします。

一般社団法人 日本投資顧問業協会への加入
弁護士会との協定締結
※ただし、に関しては紛争解決のみの取扱いになりますので、苦情処理は自社で対応することになります。
 

以下、それぞれに手続の流れ・必要等について簡単に御説明いたします。

一般社団法人 日本投資顧問業協会への加入

-加入手続の流れ-
①登録後、協会に対して入会申込書等の必要書類を提出
②書類の内容等について質問や補正依頼等が、協会より参ります。
特に契約書の書式や規程等について、細かい指示・追加書類等がございます。
③書類が整った段階で、協会にて面談
④理事会による入会審査(原則月1回開催)
⑤協会より入会承認の通知
⑥入会金等の納入=正式な会員
⑦当局への変更届出(協会加入に関する変更)

-費用-
①入会金 20万円
②会費  10万円
※分割納入・減額等の特別措置も可能です。


協会加入においては、後述の弁護士会との協定と比べて費用の面では高くなります。
また、加入手続や期間も、若干複雑かつ長期間となります。(1ヶ月半~2ヶ月程度)
ただし、苦情及び紛争解決の斡旋を行ってくれることや対外的な信用、
また定期的なアンケートやそれに対する対処方法のアドバイス等を行って頂けます。
 

弁護士会との協定締結

-協定締結までの流れ-
①登録後、弁護士会の窓口に対して協定書締結申入書等の必要書類を提出
②書類内容を審査 ※補正等のケースは少ないです。
③審査が完了すると、協定書及び手数料の請求書が送られてまいります。
通常、FAX等にて協定書の草案確認がございます。
④協定書に押印を行い、手数料を支払います。
⑤協定書を一旦返送し、弁護士会が押印した後、控えが届きます。
⑥当局へは、当該協定書の写しをFAX等で送ります。(変更届出は発生しません。)

-費用-
①協定締結手数料 6万円(業界団体等の場合には12万円)


協定締結は、協会加入に比べ、費用の面では安く済み、期間も若干短いです。(1ヶ月程度でしょうか。)
ただし、苦情処理については、自社で対応いたしますし、
また、実際に申し立てが行われた場合には、申し立て料等も発生します。
(顧客側が負担するケースもございますが。)
 

実務上は、半々ぐらいの割合でしょうか。
制度の詳細をお伝えして、お客様に選択していただくことになります。
基本的には、登録前にどちらかをお決め頂きます。(業務方法書等にADR対応方法について記載する関係上)
実際の登録後に、選択を変えることは可能ですが、業務方法書の変更等が発生してまいります。

登録後、営業保証金の供託手続を行い、金融ADR対応を行って、ようやく業務を開始することができます。
 


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